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腎不全看護分野
目的
施設内看護に限らず地域までのあらゆる場において、腎不全患者?家族に対し、熟練した看護技術と知識を用いた看護実践を行い、看護実践の質を評価することで、さらなる腎不全看護の発展と質の向上につなげることができる認定看護師の教育を目的とする。そのために以下の能力を涵養する。
- 腎不全看護分野において、個人、家族及び集団に対して、高い臨床推論力と病態判断力に基づき、熟練した看護技術及び知識を用いて水準の高い看護を実践できる能力を育成する。
- 腎不全看護分野において、看護実践を通して看護職に対し指導を行える能力を育成する。
- 腎不全看護分野において、看護職等に対しコンサルテーションを行える能力を育成する。
- 腎不全看護分野において、多職種と協働しチーム医療のキーパーソンとしての役割を果たせる能力を育成する。
期待される能力
- 高い臨床推論力と病態判断に基づき、慢性腎臓病(CKD)の病期に応じて腎障害の進行、重症化予防のためのセルフマネジメントにかかわる実践ができる。
- 腎不全患者?家族の権利を擁護し、意思決定を支援できる。
- 最適な透析効率を保障し、安全で安楽な透析療法が実践できる。
- 長期にわたる療養生活を支援するため、発達段階及び身体?心理?社会的側面から統合して健康状態を見極め、健康的な生活を送るための支援ができる。
- 地域包括ケアシステムにおいて、多職種と協働し、チーム医療のキーパーソンとして役割を果たすことができる。
- 腎不全看護分野において役割モデルを示し、看護職への指導、看護職等へのコンサルテーションを行うことができる。
コアとなる知識?技術
- 身体的?心理的?社会的アセスメントを行うための知識及び援助技術
- 腎不全の病態生理?障害発生メカニズムを判断できる知識?技術
- 疾病の進展予防、合併症の早期発見と症状マネジメント、セルフケア支援の知識?技術
- 腎代替療法の選択?変更?中止にかかわる自己決定を支援することができる知識?技術
- 透析療法における至適透析を実現するための知識?技術
- 急性血液浄化療法における血液透析器又は血液透析濾過器の操作及び管理を安全?確実にできる知識?技術
教科目一覧
科目名 | 教科目名 | 時間数* | ||
共通科目 | 1.臨床病態生理学 2.臨床推論 3.臨床推論:医療面接 4.フィジカルアセスメント:基礎 5.フィジカルアセスメント:応用 6.臨床薬理学:薬物動態 7.臨床薬理学:薬理作用 8.臨床薬理学:薬物治療?管理 9.疾病?臨床病態概論 10.疾病?臨床病態概論:状況別 11.医療安全学:医療倫理 12.医療安全学:医療安全管理 13.チーム医療論(特定行為実践) 14.特定行為実践 15.指導 16.相談 17.看護管理 | 40 45 15 30 30 15 15 30 40 15 15 15 15 15 15 15 15 | 380 | |
専門科目 | 認定看護分野 専門科目 | 1.腎不全看護概論 2.病態生理と治療法概論Ⅰ 3.病態生理と治療法概論Ⅱ 4.腎不全患者の理解 5.腎不全患者及び家族の療養支援 6.治療を支える看護に必要な知識?技術 7.治療環境に応じた安全管理 8.腎不全看護における多職種連携と社会的支援 | 15 15 30 30 30 30 15 30 | 195 |
特定行為研修 区分別科目 | 1.栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 2. 透析管理関連 | 22 15 | 37 | |
演習?実習 | 統合演習 | 15 | 165 | |
臨地実習 | 150 | |||
合計時間数 | 777時間 |
*認定看護師教育基準カリキュラムでは45分を1時間とみなす「みなし時間」を適用している。特定行為研修は60分を1時間とする「実時間」を適用しているが、該当教科目の時間数は全て「みなし時間」で設定し表記している。
■科目の時間表記について
B課程の特定行為研修は、日本看護協会が定める基準カリキュラムを遵守している。特定行為研修省令の科目を14科目に細分化して作成している。
認定看護師教育基準カリキュラムでは45分を1時間とみなす「みなし時間」を適用している。特定行為研修は60分を1時間とする「実時間」を適用しているが、該当教科目の時間数はすべて「みなし時間」設定し、表記している。
*時間数の考え方は認定看護師教育基準カリキュラム運用基準に準ずる
授業風景の写真
担当教員からひとこと
講義やグループワークだけでなく、日々の受講生同士のディスカッションからも得るものがたくさんあります。皆で切磋琢磨し、腎不全看護を追求していきましょう。
腎不全看護分野 教員 多久和 善子