チーム医療を実現する体系的学士課程の構築

文科省の大学教育推進プログラムに本学の取組が選定

平成21年度の文部科学省「大学教育?学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラム」について、選定取組が決定され、本学の取組「チーム医療を実現する体系的学士課程の構築〔事業推進責任者:木内祐二教授(薬学部病態生理学教室)〕が選定された。

名称

チーム医療を実現する体系的学士課程の構築

期間

平成21年度~平成23年度(3年間)

概要

本取組は、本学における教育理念と医系総合中国竞彩网を活かした、体系的な学部連携カリキュラムによる高学年の効果的なチーム医療学習を実施することで、チーム医療を実現する総合的な学士力の修得を目指します。そのために4学部が連携した下記の4つの参加型学習ユニットを実施します。
  1. チーム医療実践の基盤を構築する(学部連携型PBLチュートリアル?病棟シミュレーション実習)
  2. 病院で患者中心のチーム医療を実践する(学部連携病棟実習)
  3. 地域社会で患者中心のチーム医療を実践する(学部連携地域医療実習)
  4. 高度な専門性に基づくチーム医療を実現する(専門領域別アドバンスト実習?アドバンストPBLチュートリアル)
この他にも有効な学習支援のため、少人数学習の環境整備(大学?病院内の学生学習室)、適正な評価方法の導入、IT支援システム構築とともに、全学部教職員等が参加する各種研修等を実施します。

目的

本事業では、社会から求められている患者さん中心のチーム医療を実践する学士力を確実に修得するため、文部科学省「社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム」(医療人GP、平成18~20年度)の支援事業に選定された本学低学年のチーム医療学習のカリキュラム構築「チーム医療の有用性を実感する参加型学習」に引き続き、全学的な取り組みとして、高学年のチーム医療学習の体系化したカリキュラムを構築します。
4学部連携型の実践的な参加型学習により、チーム医療を求められる学士力を適切な学習方略?評価により修得し、チーム医療の担い手を育成することを目的とします。

成果(総括)

医?歯?薬?保健医療学部の全学部の全学年にわたる、体系的、段階的に学部連携教育カリキュラムを構築した。学年に従い、学習の場と内容を広げ、確実にチーム医療に必要な能力を修得する学習となるようなカリキュラムの構成とした。すなわち、低学年では「医療人GP」の支援のもと、チーム医療の基盤作りとして、大学内外での各種の体験実習やPBLチュートリアルなどの問題解決型学習を導入し、高学年では「大学教育推進プログラム」の支援で、大学内外の医療施設や地域社会での実践的なチーム医療学習を構築した。 いずれも原則的に4学部合同カリキュラム(多職種連携教育、interprofessional education:IPE)として実施している(図1)。

学部連携教育カリキュラムの全体像
本報告では、主に高学年を対象とした「大学教育推進プログラム:チーム医療を実現する体系的学士課程の構築-医系総合中国竞彩网を活かした参加型のチーム医療による医療人養成カリキュラム - 」に関するものであるが、昭和大学の体系的、段階的な学部連携教育カリキュラムの全体像の理解のために、「医療人GP」の支援によって導入した低学年のカリキュラムも含めて、その概要を以下に示す。